コーポレート・ガバナンス
コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方
当社は、当社グループを取り巻くステークホルダーや未来社会に対する責任を果たすため、公正で透明性の高い経営体制のもと、機動的・効率的な意思決定により、求心力あるグループ経営を実現し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すことをコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方としております。 当社の取締役会は、当社グループの戦略的な方向付けを行い、グループ経営資源の効率的な確保と適正な配分、資本政策の策定・実行等の役割を担うとともに、当社を含むグループ全体の内部統制システムの構築と運用の監督を行うことで、グループにおける経営上のリスクを的確に把握し、グループ全体の収益・リスク管理等を徹底するなど、グループ経営管理体制の構築に取り組んでおります。 また当社は、当社グループの全ての社員が共有する経営の基本原則として、フルサト・マルカグループ理念『SLOGAN・VISION・MISSION・3VALUES・7STANDARDS』を定めており、その実践を通じてコーポレート・ガバナンスの充実に継続的に取り組んでまいります。
- コーポレート・ガバナンス基本方針(PDF/414KB)
コーポレート・ガバナンス体制
当社は、監査役会設置会社であり、取締役会、監査役会、会計監査人を設置しております。また、内部監査室を設置し、日常業務全般について、監査役とも連携して監視機能の強化を図っております。 また当社は、経営監視機能として、常勤監査役1名および社外監査役2名の体制で、取締役の職務執行の監督を行っております。このうち社外監査役2名は独立役員として指名しており、経営陣から一定の距離にある外部者の立場で、取締役会およびその他重要な会議に出席し、経営監視の実効性を高めております。当社では社外取締役および社外監査役が独立・公正な立場で、各取締役の職務執行状況を監視するガバナンス体制が整っているため、現状の体制としております。
【コーポレート・ガバナンス体制図】
- コーポレート・ガバナンスに関する報告書(PDF/323KB)
取締役会
取締役会の構成
当社の取締役会は6名の取締役で構成されており、うち3名は社外取締役であります(2024年3月28日時点)。毎月開催の定例取締役会のほか、必要に応じ臨時取締役会を機動的に開催し、十分な議論の上に的確かつ迅速に意思決定を行っております。また、取締役会では法令で定められた事項や経営に関する重要案件を決定すると共に、業績の進捗についても議論し対策等を検討しております。取締役候補者の選任方針
当社は、取締役会の下に社外取締役が過半数を占める指名委員会を設置し、取締役の選任方針、指名基準、手続等を定めております。■取締役候補者の指名基準
- 心身ともに健康であり、遵法精神に富んでいること
- 優れた人格・見識を有し、経営感覚に優れていること
- 時代の動向、経営環境、市場の変化を適確に把握できていること
- 当社グループの経営戦略の策定および実行に貢献できる知識・能力および幅広い経験を有していること(社内取締役)
- 自らの資質向上に努める意欲が旺盛なこと
- 企業経営、学術、行政、財務会計、法律その他の分野における高い専門的知見または豊富な経験を有していること (社外取締役)
監査役会
監査役会の構成
当社の監査役会は3名の監査役で構成されており、うち2名は社外監査役であります(2024年3月28日時点)。監査役の活動は、取締役会に出席し、取締役の職務執行ならびに当社の業務や財政状況の監査を実施しております。毎月開催の定例取締役会のほか、必要に応じ臨時取締役会を機動的に開催し、十分な議論の上に的確かつ迅速に意思決定を行っております。また、代表取締役との意見交換会、決裁書類その他重要な書類の閲覧・監視等を行っております。監査役候補者の選任方針
当社は、取締役会の下に社外取締役が過半数を占める指名委員会を設置し、監査役の選任方針、指名基準、手続等を定めております。■監査役候補者の指名基準
- 心身ともに健康であり、遵法精神に富んでいること
- 職務を遂行する上で必要な強い意思と優れた人格を有していること
- 当社グループに対する深い理解に基づき、当社における監査役監査に貢献できる知識・能力・経験を有していること (社内監査役)
- 当社の監査役に求められる役割・職責を適切に果たす上で必要な時間・労力を確保できること
- 企業経営、学術、行政、財務会計、法律その他の分野における高い専門的知見または豊富な経験を有していること (社外監査役)
社外役員
社外役員の選任方針
当社の社外取締役は、会社法および当社が上場する金融商品取引所が定める独立性要件と、当社が定める独立性に関する基準を満たしております。- 社外役員の独立性に関する基準(PDF/335KB)
社外役員の選任理由
<社外取締役>氏 名 | 選任理由 |
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中務 裕之 | 公認会計士、税理士としての財務及び会計に関する豊富な知識や経験に基づき、取締役会では議事全般において積極的に発言し、議論の質の向上に貢献され、当社の社外取締役として業務執行に対する監督等、適切な役割を果たしていただいております。今後も当社グループの経営について幅広い見識と豊富な経験に基づき助言・監督を行う役割を果たしていただくことが期待できるものと判断し、社外取締役として選任しております。当社との間に特別な利害関係はなく、また、当社株を所有していないことからも、一般株主と利益相反が生じるおそれはないと判断しております。 |
武智 順子 | 弁護士として培ってきた知識や経験、並びに高い法令遵守の精神を有しており、取締役会では議事全般において積極的に発言し、議論の質の向上に貢献され、当社の社外取締役として業務執行に対する監督等、適切な役割を果たしていただいております。今後も当社グループの経営について幅広い見識と豊富な経験に基づき助言・監督を行う役割を果たしていただくことが期待できるものと判断し、社外取締役として選任しております。当社との間に特別な利害関係はなく、また、当社株を所有していないことからも、一般株主と利益相反が生じるおそれがないと判断しております。 |
高橋 尚男 | (株)本田技術研究所及び本田技研工業(株)において開発プロジェクトに従事され、また、海外での勤務経験もあることから、技術者として、またグローバルな観点でもって当社グループの経営に対し助言・監督を行う役割を果たしていただくことが期待できるものと判断し、社外取締役として選任をしております。当社との間に特別な利害関係はなく、また、当社株を所有していないことからも、一般株主と利益相反が生じるおそれはないと判断しております。 |
氏 名 | 選任理由 |
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疋田 鏡子 | 公認会計士としての長年の経験と財務及び会計に関する専門的な見識を有しており、専門的見地から意見を述べるなど、取締役会の意思決定の妥当性・適正性を確保するための助言・提言を行っていただいております。また、監査役会において、適宜必要な発言を行っていただいております。今後も客観的かつ独立した立場から、その専門知識及び見識を、経営全般の監督と適正な監査活動に活かしていただけるものと判断し、社外監査役として選任しております。また、当社との間には特別な利害関係はなく、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断しております。 |
佐々木 康夫 | トヨタ自動車(株)、フタバ産業(株)及びプライムアースEVエナジー(株)における豊富な経験を通じて高い見識を有しており、議案審議に資する意見を述べるなど、取締役会の意思決定の妥当性・適正性を確保するための助言・提言を行っていただいております。また、監査役会において、適宜必要な発言を行っていただいております。今後も業務執行から独立した公正で客観的な立場から、経営全般の監督と適正な監査活動を行っていただけるものと判断し、社外監査役として選任しております。また、当社との間には特別な利害関係はなく、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断しております。 |
役員の報酬
報酬制度の基本方針
役員の報酬を決定する際には、透明性や客観性を確保するため、取締役会の下に設置された過半数が社外取締役で構成され、社外取締役が委員長を務める報酬委員会にて検討し、その内容を取締役会に報告し、審議を経て決定いたします。■役員報酬の基本方針
- 役位ごとの役割や責任の範囲に相応しいものであること
- 会社業績と連動したものであること
- 中長期的な企業価値向上への貢献意識を高めるものであること
- 株主との利益意識の共有を重視したものであること
- 報酬決定のプロセスに透明性および客観性が担保されていること
- 優秀な経営人財を確保できる報酬水準であること
報酬制度の体系
基本報酬 | 取締役の役位等に応じた基本報酬と代表権を有する取締役に対して支給される責任給で構成され、金銭にて毎月支給されます。 |
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非金銭報酬等 | 対象取締役に対し、当社グループの持続的成長と中長期的企業価値向上への動機づけ、株価の変動による利益の一致を株主と共有することで、企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としたもので、毎事業年度期初の連結ベースの予想営業利益とROEの達成度に応じてポイントを付与し、取締役の退任時に、付与されたポイント数に相当する数の当社株式等を交付します。 |
業績連動報酬等 | 役位別基本報酬の20%(取締役社長のみ25%)を基準額とし、事業年度における業績結果によって、基準額に0%〜30%を乗じた金銭を、原則として翌期4月の第一営業日に支給します。業績係数は連結営業利益計画(社内目標値)に対する達成率が採用されます。 |
取締役会の実効性評価
当社は、取締役会の役割・責務が適切に果たされ、機能しているかを検証し、その向上を図ることにより、より充実したコーポレート・ガバナンス体制の構築と、中長期的な企業価値向上を目指すため、事業年度を区切りとした取締役会全体の実効性評価を実施しております。2023年12月期における評価方法、ならびに結果の概要については下記のとおりです。
評価方法
■実施時期:2023年11月~12月
■対象者:取締役7名(うち社外3名)・監査役3名(うち社外2名)の合計10名
■実施要領:評価は第三者機関が実施
評価方法は、全員を対象とした以下の項目によるアンケート調査(各項目を5段階で評価、あわせて各自がコメントを記載)、並びに、対象者1名当たり約1時間の個別インタビューを行い、第三者機関が専門的知見に基づき分析・評価を行った上で報告書を作成し、当社取締役会事務局に提出<アンケート項目>
- 取締役会のあり方・構成について
- 取締役会の運営について
- 取締役会の議論について
- 取締役会のモニタリング機能について
- 株主との対話について
- 取締役・監査役の責務・支援体制について
- 指名委員会・報酬委員会の運営について
結果の概要
第三者機関による取締役会の実効性評価の結果の概要は以下のとおりです。- ・取締役会は多彩なメンバーで構成されており、社外役員の専門分野や経験も多様であることから、活発な意見交換がなされている。また、経営に対するモニタリングも機能しており、様々な議論を重ねることが可能な環境が整備されている。
- ・前年度の実効性評価の結果で課題として挙げた、グループ全体に対する監督機能の強化については、複数回にわたり「監督の方向性」や「執行との関わり方」などの議論を重ねたことにより、方向性が定まり、それを具体化していくことが確認されている。
- ・一方で、事業戦略や資本戦略、後継者育成などに関するテーマについては、更なる議論の必要性が示されており、取締役会付議基準の見直しや討議・協議事項の充実とあわせて、議論すべきテーマを年間アジェンダに組み入れることなどが望まれる。
今後の取組みについて
上記の評価結果、及び評価結果を受けての取締役会での議論により、当社の取締役会の実効性は概ね確保されていることを確認いたしました。 一方で、「実効性の更なる向上」の観点から、有意義な意見や指摘も示されており、それらを踏まえて、当社取締役会は今後、以下の内容に取り組むことといたします。- ●モニタリング機能の強化
→事業ポートフォリオ、サステナビリティ活動、リスクマネジメントに対するモニタリング機能の高度化
- ●指名委員会のさらなる活性化
→最高経営責任者を含めた取締役会構成員の後継者計画の検討
- ●企業価値向上のための議論の充実
→企業価値向上に資する討議テーマの選定と討議スケジュールの明確化
株主との対話に関する方針
当社は、持続的成長と中長期的な企業価値向上に向けた取り組みについて、適切な情報を適時に提供しております。また、これらの情報提供は、当社の経営戦略や財務状況等に関して、株主・投資家から的確に理解され、正当な評価を得ることや建設的な対話を通じて、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ることを目的としております。